「文化活動」と言えるのかどうかわかりませんが・・・。
鑑定評価(本業)とバランスを取るために口笛の普及(裏の稼業)を行っています。一般には「趣味」と言われるものかもしれませんが、自分の中では一つの本業(ライフワーク)として位置付けている業務です。2011年12月に四国不動産鑑定士協会連合会が発刊した「新鑑定四国№5」に掲載した記事を紹介します。
口笛?・・・それ、な、何なんですか?
「僕、口笛を吹いてまして・・・」と、人に言うと、だいたい怪訝(けげん)な顔をしながら、そう言われます。
「口笛を楽器として認めてもらいたい・・・」をモットーに5年間続けております、私のちょっと変わった音楽活動、「口笛演奏」についてご紹介させていただきます。
ロケットスタート・・・
今から約5年前、それまでほとんど人前では吹くことのなかった口笛。ある日、どこから知れたのか徳島市内の某幼稚園で口笛を吹いてほしいとの依頼が舞い込んできました。口笛の演奏会は当時、全国でも珍しいこともあって地元テレビ局の番組取材まであるとのこと。もちろん僕自身、演奏会なぞ人生初、おまけにテレビまで・・・。あまりのロケットスタートでした・・・。
人生初の演奏会は・・・「心臓が」!
「心臓が飛び出る・・」感覚とは、まさにこのこと。幼稚園児に加え、その保護者、先生あわせて約70名が静観する中、いよいよピアノ伴奏が始まりました。聴く方も初めてなら、吹く方も初めて。今となっては最初どうやって吹いたのか、よく覚えてないくらい超緊張していました(その時のお客さん、すいません・・・)。演奏曲目が小さい子向けのリズミカルな曲であったことも手伝って、何とか全曲を吹き終えることができました。今思えば僕にとってラッキーだったのが、幼稚園であったこと・・園児は、それは喜んでくれて、私の口笛にあわせて一緒に大声で歌ってくれるのです。本当にできた子達だ・・・と心の底から思いました(中学生ならきっとこうはいかなかったでしょう・・・)。最後の拍手・・・この時のなんとも言えない満足感、これが私にとってのセカンドワールドの始まりでした。
【写真:FM高松 公開番組】
セカンドワールド到来!!
この初演奏会をテレビで紹介して頂いたことも大きかったと思います。引き続き演奏会の依頼をいくつかいただくことになりました。そして私にとって、更なる試練(?)となったのが、本格的なコンサートの依頼でした。場所は徳島市内にある「大塚ヴェガホール」収容人数は300人規模のホールですが、数々の演奏家による公演が行われてきたクラッシック専用のホールです。小曲のほか協奏曲、映画音楽も交えたプログラムとし、2009年2月いよいよコンサート当日、会場は満員のお客様。舞台袖であまりの恐怖から「もういいから帰ろう・・」と本気で思いました。そういえば・・私が鑑定士補の時、初めての無料相談会で相談者が自分の前に座った瞬間・・を思い出しました。しかし、この日のために丁寧に指導してくださった先生や、1日何時間もの練習の甲斐もあって演奏を始めると意外と緊張が解け、気が付くとアンコールまでいただき、全プログラムを無事終えることができました。これは私にとって大変貴重な経験となりました。
【写真:チャリティーコンサート 2011/5/18 ふれあい健康館】
口笛は宝物・・・
おかげさまで、この5年間さまざまなところでの演奏会のほか、テレビやラジオ番組にも出演させていただき、これらの回数は60回を超えました。普段では味わえない体験をさせてくれる、今では私にとって「たかが口笛、されど口笛」なる宝物となりました。
振り返ると、中学時代にブラスバンド部、大学時代にオーケストラ部でチューバやトランペットを吹いていて、その副産物としての口笛。当時は部活が嫌で自他共に認めるサボリ&屁理屈の王者でしたが、無理矢理でも部活に引き留めてくれ、「とにかく大事なのはLet’s playだっ!(ごちゃごちゃ言わずに練習せいっ・・という意味)」と叱咤激励していただいた先生や先輩方に今では心から感謝しています。
これからも、「口笛を楽器として認めてもらう」という目標に向かって一層技術を磨いていきます。
【NHK徳島「とくしまi」のひとこま】 【写真下:四国放送ラジオ スタジオにて】
デュアルライフ
「不動産だけに堅い鑑定評価」と「唇だけに柔らかい口笛」、ハード、ソフトそれぞれ厳しい世界だけれど、これからも全く異なる二重(Dual)の人生(Life)を進んでいくこと自体を楽しんでいけたらいいなと思っております。
【Lips Sound】
口笛コンサートの情報や口笛の吹き方など、 口笛の魅力をご紹介しています。