質問
兄弟で土地・建物を相続したけれどその配分に不満がある
わたしの土地に賃料も払わずに住みついている
答え
数ある(民事)訴訟において、不動産に関わる事案は多く、その最大の理由の1つが「不動産が高額である」からでしょう。訴訟内容も年々権利関係が複雑化している傾向にあり、不動産の価格如何によって、当事者双方に甚大なる影響をもたらします。ここに、不動産価格鑑定が果たす説明責任の重大さは、どのような鑑定でも当然存在するものですが、「説得性」について、特に重要性が問われます。不動産は、土地であれば同じ規模、形状、道路条件の下にあっても、その不動産の存する地域の特性によって大きく変わります。そして、この地域の特性には周辺エリアに生活している人間性も広く含まれます。その地域に対する需要性向が最終的には不動産価格に影響するからです。鑑定評価書内には各種計量的分析手法を適用し最終価格にアプローチし、それらの理論展開が順を追って表示されておりますが、必ず、その計算過程の底流にはその地域内の人間の需要特性という定性的内面が確実に携わっています。
当社は、四国及び徳島県内一円の不動産に関し常時観測し、実態を把握しております。普遍的に見える鑑定評価も正確な需要を把握するためには、いわゆる地縁性が欠かせないのです。特に訴訟における評価では地域考査型の視点こそが信頼性のあるより良い評価と認識しております。